音楽を愛するあなたへ。
よくあるご質問についてご紹介いたします。
Q. ローディーとインストゥルメンタルテクニシャンは、違うお仕事なのですか?
A. 同じ仕事だと思いますよ。コンサートのパンフや、CDのクレジットには “Musical Instrument Technician” “Instrument Technician” “Back Line”
等と書かれる事が多いです。
楽器の担当が決まっていれば、ギターなら「Guitar Tech.」、キーボードなら「Keyboard Tech.」という事もあります。
[Instrument]は器械,計器,手段、などという意味の他にそれだけで楽器という意味もあり、[Instrumental]は楽器のためのという意味でもあり、[Technician]は専門家、技巧師などという意味ですからまさにローディーの仕事ではないでしょうか。
Q、専門学校の学科がイベントスタッフなのですが、コンサートスタッフ、ローディになれるのでしょうか?
A. 今の段階で、「何になりたいのか」まだ明確ではないのでしょうか?
もちろんローディーにもなれますが、ローディーになる以上、楽器のことよりも、言葉使いを勉強しなくてはならないと思います。なぜなら、この仕事(ローディー)はミュージシャンその他、スタッフとのコミューニケーションがうまく図れるかどうかで、仕事が成り立っていくのです。
コンサートスタッフは、見えない仕事内容(裏方)ですから、(ローディーは時としては、ギターの持ち替えなどでステージに出ることはありますが・・・。)見えないだけの労力と、気力は必要ですね。
卒業してからでも、決めるのは遅くはないと思うので、専門学校でじっくり自分を知る時間として費やして、何をしたいのか考えてみるのも、大事だと思います。
私の経験上、やれるかなぁ?ではスタッフ仕事はきついと思います。やりたい!!という気持ちが、継続していく上での糧になっていくのではないでしょうか。
Q、携帯電話の電波の影響は PA機器等に対して、どのくらいの影響を及ぼすのでしょうか?
A. 携帯電話は発する電波がノイズとして楽器や音響機器に音としてのってしまうのです。
例えば、電子レンジを使用している時に、ラジオを近付けると、ブ-というノイズがラジオにのると思います。それと似たような事が、実際ギターのスピーカー等にのってしまうのです。メインのスピーカーから音を出しているわけなので、結果としてノイズをマイクが拾ってメインスピーカーから出してしまい、お客様にもノイズが聞こえてしまうというわけです。
携帯電話は電源が入っている状態でも電波を発しているので、ライブを観ている数時間は電波の使用をお控え下さい。
Q、将来バンドをやりたいのですが、バンドをやるにはお金が必要と思い、金銭的なことと、技術的なことを含めてローディーになろうかと思っています。ローディーになるには資格とか必要ですか?
A. ローディーになるには基本的には資格は要らないですが、ローディーワークをアルバイト的に考えているのであれば、止めた方がいいと思います。
確かにこの仕事はプロのミュージシャンの演奏などを目の前で聞く事が出来ますが、あくまでも仕事であって遊びではありません。
アクティブのスタッフの中には バンドをやりながら仕事を頑張っている人もいますが、この仕事はあまり自由にお休みが取れないので、仕事とバンドの両立は難しくなってくると思います。
ですが、やりたいと思った事、あきらめず、くじけず、前向きに頑張って下さい。
Q、ローディーになりたいのですが、事前にどの程度の知識が必要でしょうか?
A. どの職種でもそうですが、声が小さい、元気がない、自己表現が少ない、勢いがないと仕事はこなしていけないと思います。
この仕事、楽器の知識よりも人とのコミュニケーションの方が大事ですよ。敬語などの言葉遣い、電話の受け答え、基本的な礼儀作法を知っておいたほうが、無難です。
A. 自分達が若い頃は現場で一から叩き上げでしたが、今ではこのような仕事を目指す人達の為の専門学校もあるようなので、その辺も考慮されてはいかがですか?
色んな事を経験したり、色んな場所に出向いたりしてからこの仕事に就いたら、もっと仕事の幅が広がるかもしれないですね。
Q、ローディーを職業としてやっていくためには、楽器についてどれくらいの知識を得ておくべきなのでしょうか?
A. 楽器に対する知識はあるにこした事はないでしょう。乱暴な言い方をすれば無くても始められます。周りから多少ため息をつかれるくらいでしょう。
あって得をするかもって知識としては、MACが使えるとか電気の知識とかかなぁ。まぁ、得はしなくても損する事は無いと思うので何でも知ってる方がいいかなと思います。これを知ってなくちゃ駄目って事は基本的には無いので、そんなに心配する事はないでしょう。
でも、あなたが本気でローディーを目指すなら何かひとつでも楽器が演奏出来るようになりましょう。管楽器もOKですが、出来れば基本のBAND形態の楽器がいいでしょう。ドラム、ベース、ギター、キーボードですね。楽器が出来なくてもこの仕事をしてる人はいますが、この仕事で第一線で働いていて周りから一目置かれる様な人に楽器が演奏出来ない人はいません。下手するとプロのミュージシャンより上手い人がいるくらいです。料理も作れない料理評論家に批評されても、料理人は馬鹿にするだけで評論家の意見は何の説得力も持たないでしょう。僕らの仕事も同じです。僕達はプロのミュージシャンと仕事をします。勿論、プロのローディーとしてです。時には従い、時には対等に、時には叱咤激励し、時には相談役に。どれもこれも楽器が出来なくてもやれる事でしょう。ただ、圧倒的に説得力が違うでしょう。勿論そこにはセンスが無くては駄目です。
スイヤセン。勝手に熱くなってしまいました。
まぁ、とは言うものの個人的に『これはどうしても必要じゃないかなぁ』って思うのは、やる気と柔軟性かな。何はともあれ最初はこれにつきるでしょう。
結局最後はそれかよ!って感じで失礼します。
長々とスイヤセン。